移住したい人の根底には「今の環境を変えたい」という想いがあると思います。
人は「変身願望」があるといいます。今の環境や状況とは違った自分に憧れるものです。子どもの頃、何でもないような普通の人が、悪者が現れた時にヒーローに変身して世界を救うというテレビを見ては、自分も同じように”変身できたらいいな”と思ったものです。
また隣の芝生は青く見えるということわざもありますが、移住して第二の人生をエンジョイしている動画などを見ると、羨ましくなって「自分も移住して生活環境を変えれば幸せになれる」と思ってしまうものです。
もちろん、移住することで人生がバラ色に変わるわけではなく、どの場所でも現実の生活が待っているのは間違いありません。
でも、環境を変えることで、いろんなことが変化していくのは間違いないことです。
そもそも人生は変化の連続であって、毎日同じくり返しでつまらないと思っていても同じ日は二度と来ることはありません。人間にはホメオスタシスという機能があって、環境の変化に対して一定に保とうと抵抗し、元に戻そうとする力が働くそうです。
変化して上手くいうという保証があればいいのですが、悪くなる可能性もあります。
現状に満足していなくても、現状を維持することで今より悪くなることはありません。
環境の変化に対して元に戻そうとする力は、人が生きていくための本能だといえます。体温が36度(人によって平均体温は違いますが)を維持するために汗をかいたり、震えがきたりして体温を正常に戻そうとします。
それは生きるためです。
「生きる」という本能が、変化することを危険と感じると抵抗します。
人には、「変身願望」と「変化への抵抗」という相反する心理が存在しています。
そして、移住や2拠点生活という生活環境の変化にもこの2つの心理が働くことを今回、私が実際に沖縄2拠点生活を始めてみて体験しました。
この2つのどちらが勝るかで移住や2拠点生活が実現するか、しないかを決めると確信しています。
私は、ネガティブで心配性、そして小心者であるため「沖縄に移住してみたい」という想いを3年以上かかっても実現できずにいました。
昨年(2023年)から「変化することを楽しもう!」ということを自分のテーマにすることで良いことも嫌なことも何があっても楽しもう!と決めてから変身願望(ワクワクする)気持ちが増えました。
変化へ抵抗する自分も楽しめるようになった時、移住(現在は2拠点生活)に向けて行動することができました。
ノウハウや計算、計画も大切ですが「変化を楽しむ」「ワクワクする」気落ちがより重要だと感じています。