研修という仕事のはじまり!
私がドライバー育成の担当者になって、すべての事業所を回ってから2か月後、
新入社員向けの研修プログラムを作ってスタートさせました。
すべて自分で考えたオリジナルです。
各事業所を回ってから聞いた意見と会社側が望む人材像を考慮しながら、1泊2日の研修プログラムを作りました。
新入社員は、まだ何色にも染まっていない真っ白なキャンパスのようなもの。
入社してすぐに会社の考え方や今後の方向性を伝え、今までの常識にとらわれない
人材に育てることができます。
運送会社のドライバーに就職してくる人は、過去にいろんな経験をしています。
『あなたの過去の経験を活かして会社の再生に新人の力を貸してほしい』というメッセージを私は数百人に語りました。
入社してきた会社が大変な状況であると知って辞める人もいましたが、自分が何か貢献できればという思いで
頑張ってくれる人もたくさん出てきました。
その新人研修を受けた人でリーダーになった方もたくさんいます。
新人研修といえば、会社のさまざまな知識や考え方を詰め込む方式が多いのですが、私は違っていました。
『会社勤めの人生で自分が何か功績を残せたと思えることはそう多くない。
あなたが今の会社を変える原動力になると信じている。
一緒に会社の改革に力を貸してほしい。』
そんな話しを研修生との宿泊先でご飯を食べ、お酒を飲みながら語り合いました。
人は人との出会いで変化や成長をすると信じています。
私が、当時の社長との出会いで人生が変わったように、私と出会った人が少しでも感銘を受け、
何か変化を感じてもらえたら、それ以上の喜びはありません。
私は、自分の人生をかけてみたいと思える仕事を初めて体験しました。
それは、何時間働いたらどれくらいの金額になるというレベルの話しではありません。
きっと若かったからかもしれません。
青臭い、理想を求めていたのかもしれません。
でも、今振り返ってみて、何かに没頭できることほど幸せなことはないとつくづく感じます。
私は、たくさんの新入社員の研修を通じて、人生の喜びと感動を体験したのです。
この体験は、私の記憶に残された最高の出来事であり、一生忘れることはできない体験です。
そんな仕事が今も、これからもしていきたいと強く思うのです。
今回はこことまで。